「十日余りの月」の謎
昨夜見えていた「十日余りの月」。
新月から数えて11日目の月は、旧暦で「十日余りの月」と呼ばれます。
「十一日」でもなく、「十一夜」でもない、「十日余り」。
旧暦による月の呼び名。
新月から10日目までは「三日月」のように「○○日月」で、11日目の「十日余りの月」を境に、12日目からは「十五夜の月」のように「○○夜の月」と、「日」から「夜」に変わります。
語呂や区切りとして考えると、「十一夜の月」でも良さそうですが?
なぜ、「十一」という数字だけが、使われなかったのでしょう?
「日」から「夜」に切り替えるため間として?
実は、この「十日余りの月」には、毎回共通する特別なことがあるのです。
それは、新月から日々膨らんでいる月が、「十日余りの月」の夜、初めて日付を越えて沈むのです。
もしかしたら「余り」というのは、翌日に繰り越した沈むまでの時間のことかもしれません。
「十日余り」とするのも、12日目から呼び方が「日」から「夜」に変わるのも、月の状態を表現した言葉なのかもしれませんね。